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◆2003年4月◆
層雲峡では・・・

 4月に入って層雲峡の谷間にも淡緑のフキノトウは今年はじめての生命の灯をとも しはじめました。しかし、その翌日には降りしきる雪の中にその姿は消えてしま いました。こうして春は、一進一退を続けて行くのです。


季節の話題 〜クマゲラ〜

 春に入って、今年もクマゲラの独特な鳴き声が峡谷に響きわたっています。ク マゲラは日本最大のキツツキで、大雪山の森林帯に生息する最も代表的な野鳥で す、しかし、原生林の開発とともに山奥に追いやられてしまい、現在では北海道 のほかには本州の東北地方の一部にその分布が知られているのみです。

 今では、国の重要な天然記念物として保護されています。

 自然豊かな北海道でもクマゲラの生息地は非常に限られてきていますが、大雪 山の石狩川源流地域では、春から初夏の繁殖期にその姿を見ることもそれほど珍 しくはありません。昨年は層雲峡ビジターセンターの裏山のクマゲラ3羽の雛が巣 立っていきました。

 その繁殖の様子を、簡単に紹介しましょう!

 クマゲラの繁殖は地域によって、あるいは季節によって多少の変化はあります が、繁殖の経過は、つがい形成期、造巣期、産卵期、抱卵期、育雛期、そして家 族期に分けられます。

 繁殖は3月下旬頃からはじまり、4月に入るとつがいは形成され、5月上旬に終わ ります。造巣は、古巣を何年にもわたって手入れして利用する場合も多くありま す。

 巣に利用される樹種は、針葉樹のトドマツから、広葉樹のドロノキやシナノキ など、地域によって異なっていますが、多くは胸高直径50cm、樹高20mを超す大木 が選ばれ、巣の高さは5〜10cmあたりにつくられることが多いです。

 そして、巣穴の構造はかなり大きなものとなっています。

 営巣地の環境は、巣穴の全面が川やオープン地などのような開けたところです 。森林の中にあっては、樹冠の開けたところや、立木密度が低いところにある樹 木が、営巣木として選ばれます。

 ときには、層雲峡のホテルの前のシナノキで巣を営んだクマゲラのように、往 来の激しい国道39号線に張り出した営巣木の中で、無事に雛を巣立ちさせた家族 もいます。

 産卵は5月中旬頃、卵は雌と雄が交替で抱きます。抱卵期は約2週間ほどで、5月 下旬頃孵化し、2〜4羽(平均3羽)の雛が育てられます。育雛期は、ほぼ1ヶ月で す。育雛期の中頃になると、雛は巣穴から頭を出すようになり、しきりに親から 餌を要求するようになります。

 この頃になると、給餌回数は増加し、また幼鳥の出す糞をしきりに巣穴より運 び出します。これらの作業は雄親も共同して行っており、ドラミングも育雛期に なるとさらに増加します。とくに給餌のときによく行われます。

 このドラミングとともに、クマゲラの特徴にその独特な鳴き声があります。木 に止まっているときは、『キョーン、キョーン』と鳴き、『コロ、コロ・・・』 と飛びながら鳴ます。

 やがて6月下旬になると、親の『キョーン、キョーン』という鳴き声に促される ように、幼鳥は巣穴を去っていくのです。




層雲峡ってどんなところ?!

★層雲峡の生い立ち★
 石狩川に沿って20数kmにわたって続く高さ百mを超す断崖絶壁は、大雪山の最も 代表的な地形のひとつです。

 現在みられる層雲峡峡谷は、大雪山火山の噴出物を石狩川が非常に長い間年月 をかけて侵食し形成されてきたものですが、大雪山の基盤は中生代に海底に厚く たまった泥や細かい砂からできた粘板岩や砂岩からなる日高累層群と、その後の 海底火山の溶岩などの噴出物からなっています。これらの基盤が隆起し、陸化し たあと、大雪山の火山活動によって現在の大雪山が形成されてきたのですが、大 きく分けて3つの火山活動期が考えられます。

第一期(約2百万年〜15万年前)
日高累層群などの古い地層の上に大規模な噴火が起こり、高根ヶ原や五色ヶ原な どの広大な地形や、赤岳、永山岳などはこの頃に形成されたものです。また層雲 峡温泉から見ると朝陽山の辺に鬼ヶ島のようにごつごつ見える岩峰群(電気の沢 集塊岩)は、この時期の火山噴出物です。

第二期(約15万年前〜3万年前)
第一期の終わり頃、大雪山火山群の中央付近で爆発的な大噴火が起こり、直径6km 程のカルデラができました。この頃、黒岳、白雲岳、北鎮岳などの二千メートル 級の山体が形成されました。その後、カルデラの中央部に再び大規模な噴火が起 こり、現在みられるお鉢平のカルデラが形成されましたが、この時の火山噴出物 は層雲峡や天人峡で見られる素晴らしい柱状節理の溶結凝灰岩を形成しました。

第三期(約3万年前〜数千年前)
お鉢平カルデラ周辺で噴火が起こり、熊ヶ岳、後旭岳、ミクラ沢の溶岩流、そし て旭岳が形成されました。その後、小規模の火山活動は続いており、旭岳の姿見 の池や夫婦池は数百年前の爆裂火口の跡に水がたまってできたものです。

 層雲峡の生い立ちは、ビジターセンターのハイビジョン大画面で興味深く説明さ れていますが、層雲峡温泉入り口の地獄谷周辺では、海底で形成された粘板岩の 露出した層が見られますし、大函の絶壁の上部には古石狩川に堆積した礫層が( 川原に堆積した礫)などが、身近に観察されます。ぜひ一日大雪山の形成史に思 いを巡らせながら、散策してみてください。



★層雲峡温泉街★

温泉街は大小さまざまな宿泊施設が17件、黒岳の登山口層雲峡ロープウエイの駅 舎、そして公共の温泉『黒岳の湯』を中心に飲食店や木彫りを中心にした土産屋 などが軒を連ねています。そして四季折々に訪れる人を楽しませる街づくり、イ ベントが満載!です。

5月初旬〜『花ものがたり』
山あいの温泉街全体がガーデニングされダイナミックな自然美をバックに咲き乱 れる花々が歩く人達を楽しませます。

11月初旬〜『雪ほたる』
各施設や街並みにイルミネーションを施し、銀世界に点る灯りは、さながらホタ ルが道先案内をしているようです。

2月上旬〜『氷爆まつり』
凍てつく寒さと石狩川源流を利用した氷の祭典。夜のライトアップは、幻想的な 世界を彩ります。イベントとして氷壁を利用してのアイスクライミングや銀河流 星の滝でのカンジキハイキングも好評です。




■ 紅葉散策コースの案内 ■


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